2025年7月31日 (木) 16:50
お猫様教信者の頭の中
猫は可愛い。 母性本能をくすぐる可愛い顔に、 赤ちゃんと同じくらいの大きさの体。 可愛い猫はたくさんいるが、可愛くない猫は存在しない。 私は、いつも猫に振り回されている。 寝転んでいる時に、腹にダイブされたり、 お腹が空いたと、早くに起こされたり、 時には、八つ当たりをされたりと、やられたい放題だ。 それでも猫のことを嫌いになることはできない。 むしろ、嫌なことをされればされるほど、 猫に夢中になっていく。 これは、あくまで仮説だが、 猫の飼い主は、トキソプラズマという恐ろしい寄生虫に支配されているという説がある。 トキソプラズマとは、猫を終宿主とし、 多くの哺乳類に寄生する寄生虫だ。 寄生虫の中には、宿主の行動を操作する生物も存在する。 例えば、ハリガネムシに寄生されたカマキリは、水に向かっていく。 それと同じように、トキソプラズマに感染したネズミは、猫に対する恐怖心が薄れて、猫に捕食されやすくなる。 寄生虫が宿主の行動をコントロールするなんて、恐ろしいものだ。 世界人口の1/3は、トキソプラズマに感染しているそうだが、 健康な人間がトキソプラズマに感染しても、 多くは無症状。 妊娠中の初感染が怖いだけで、妊娠前に感染していれば、特に問題はない。 しかし、トキソプラズマが、人間の脳をハックして、 猫好きになるように仕向けているのだとしたら? …全ての辻褄が合う。 実際に私は、猫が何も生み出さない非生産的な生き物であるにも関わらず、 「可愛い」だけで、猫を扶養し、崇拝している。 末期になると、街で風に吹かれているコンビニ袋を見ただけで、 白猫だと勘違いして、追いかけてしまう。 ここまで来ると、治療は不可能だ。 お猫様に人生を捧げる未来が確定する。 私以外にも、世界中に、お猫様教の信者がいて、 恐らく、その人口は、キリスト教信者よりも多いだろう。 お猫様教の信者たちは、猫を我が子のように可愛がり、何をされても怒らない。 みんな、お猫様の幸せのためだけに生きている下僕だ。 そうやって猫は、人間に可愛がられた結果、異常なまでに増え続けている。 兄弟分であるライオンやチーターは絶滅危惧種なのに、イエネコだけは絶好調で、 生態系を破壊してもなお、可愛いと崇められている。 絶滅危惧種であるアマミノクロウサギを捕食するハブは、容赦なく処分されるのに、 猫を処分したら、世界中から抗議される。 猫は可愛いだけで、全てが許されるのだ。 私も生まれ変わったら、猫好きの家に生まれて、悠々自適な教祖様生活を送りたい。