2025年8月28日 (木) 8:19
なぜこの線路はカーブしているのか?
皆さんは、電車に乗っているとき、 窓の外に広がるカーブした線路を見て「なぜだろう?」と思ったことはありませんか? 「地形に合わせてるんでしょ?」 そう思ったあなたは正解です。 でも、それだけではないんです。鉄道マニアの視点から見ると、 そこには意外な理由と、先人たちの知恵が隠されているのです。 今回は、一見まっすぐにできそうな場所でも、あえてカーブさせている理由を3つご紹介します。 理由1:勾配(坂道)を緩やかにするため 電車は、急な坂道を登るのが苦手です。 特に貨物列車のように重い車両は、少しの坂道でも速度が落ち、 最悪の場合は止まってしまうこともあります。 そこで、登場するのが「スイッチバック」や「ループ線」です。 スイッチバック:山間部の急な勾配をジグザグに進むことで、坂道を緩和させます。 ループ線:山をぐるりと一周することで、 高さを稼ぎながらゆっくりと坂を登っていきます。 これらは、まっすぐ線路を引くことが難しい急峻な地形を克服するために、 あえてカーブを多用して坂道を緩やかにする工夫なのです。 理由2:カーブさせることでコストを削減するため 一見、まっすぐな線路の方が建設費が安そうに思えますが、実はそうとは限りません。 例えば、平坦に見える土地でも、まっすぐ線路を引こうとすると、 大きな川を渡るための巨大な橋を架けたり、 高い山を貫通するための長いトンネルを掘る必要が出てくることがあります。 しかし、少し迂回してカーブさせることで、 既存の小さな橋を使ったり、短いトンネルで済ませたりすることができます。 結果的に、わずかなカーブを追加するだけで、 何十億円もの建設コストを削減できることもあるのです。 理由3:線路の維持管理を楽にするため これは少しマニアックな理由ですが、 実はまっすぐな線路にはデメリットもあります。 まっすぐな線路は、電車が高速で通過する際に、 車輪とレールの摩擦が集中しやすく、レールが早く劣化する原因になります。 一方、緩やかなカーブを混ぜることで、車輪の摩擦を分散させ、 レールの摩耗を抑える効果があります。 これにより、線路のメンテナンス頻度を減らし、 維持管理にかかるコストを削減することができるのです。 いかがでしたか? 普段何気なく見ている線路のカーブには、 安全性、コスト、そして維持管理のしやすさを考慮した、様々な理由が隠されています。 次に電車に乗ったときは、窓の外のカーブを少し違った視点で見てみると、 鉄道の奥深い世界が広がるかもしれません。